大陸に君臨する大国・斎(さい)には、絶世の美女がいた。その名は李紅蘭(りこうらん)。<br>「その男の首をお刎(は)ね」そんなセリフが似合う、極悪非道の女帝として内外に恐れられていた。<br>が、この度、重臣の勧めで婿を取ることに。相手は属国の脩(しゅう)の第五王子・王龍淵(おうりゅうえん)。<br>「言っておくけど、私の夫になれる男はそういないわよ」<br>「俺が自分の意志であんたにひれ伏すことはない」<br>お似合いの美男美女の婚儀と思われたが、丁々発止のやりとりに早くも波乱のムード。<br>龍淵の秘密とは？後宮にはいったい何が隠されているのか？紅蘭の運命は？